先日、朝のコーヒーを飲んでいると、女房が“今日は誕生日だったわね、おめでとうって言っていいのかしら”と言う会話から一日が始まりました。
結婚して34年、長年連れ添っている夫婦の会話はこんなもんかも知れません。
特に、お祝いをしてくれる様子もありません。
もう、59回も誕生日を迎えていると慣れもあるのでしょうか、気持ち的にはただの通過点のようです。
午前中に息子夫婦が来てプレゼント(缶酎ハイの箱詰)を置いて行きました。
子ども夫婦の笑顔を見ると、元気が出ますね!
次男からは試合会場で使うようにと桐の箱に入った扇子を貰いました。
誠実な彼の性格からきっと悩んだ挙句にこの扇子にしたのでしょう。
気に入ったプレゼントになりました。
午後からは地域のダンス大会があり、そのあとの居酒屋での打ち上げがありました。
その席で隣に座った女房からは、“お祝いはこれでいいわね”と自分の分の焼き鳥をまわしてくれて、おしまいです。
気持ちの入っていない形だけのプレゼントでしたが、まぁ〜、気にしてくれるだけ、ありがたいと思うようにしています。
これが我が家の日常です。
しかし、誕生日を機に振り返ると59年の歩いてきた道がありました。
もう、二度と同じ道をなぞることはできませんが、それぞれの景色を楽しんできたような気がします。
人生を色と季節で表した言葉で青春・朱夏・白秋・玄冬があります。
青い春(青春):躍動感があって、冒険心があって、失敗を恐れない時でした。
赤い夏(朱夏):まさに赤く燃える時です。行動力があり、仕事も趣味も全力でしたね。
白い秋(白秋):人生の第三期充実期とも言われます。今の私はこの時期かもしれません。
酸いも甘いも経験し、光る金でなく燻す銀の味わいが表現できるような年齢になってきました。
そして、黒い冬(玄冬):人生の仕上げの10年と言われます。この時期はもう少しあとのような気がします。
これからは、道草をしながらもう少しゆっくりと歩いて行きたいと思っています。
でも、気持ちはまだ朱夏ですね。